好蟻性ハチ類とは…

アブラムシとニシムネアカオオアリ.アリは全く異なる様々な生き物と関わり合って生きています.

ふと足下に目をやったときに見かける小さな昆虫,蟻(アリ)は私たち人間にとって非常に身近な存在で,どんなに虫に興味が無い人でも見たことがある虫でしょう.アリは蜂(ハチ)の仲間で,女王(雌)アリや雄アリには立派な翅が付いていたり,種によっては鋭い毒針を備えていたりと,ハチとの共通点を見つけることができます.アリはミツバチやスズメバチと同じように高度な社会性を獲得しており,子孫を残す女王アリと雄アリ,子孫を残さない働きアリが居ます.

アリの幼虫を狙うアラカワアリヤドリバチ Ogkosoma cremieri.このハチの生態が明らかになったのはたったの10年前になります.

アリにとっては身内ともいえるハチの仲間にも好蟻性昆虫が存在し,主に寄生によってアリを利用しているようですが,どんなアリと関わりを持って,どのように利用して(騙して)生きているのか分かっているのは世界でも一部の種だけで,詳細な生態が報告され始めたのも,生きた姿が写真や動画に収められるようになったのもここ十数年の話です.観察された種にはそもそも名前も付けられていないハチもいて,そのハチが何者かを明らかにすることも必要です.このサイトでは,21世紀になるまでほとんど見向きもされてこなかったちょっとマイナーな好蟻性のハチたち (myrmecophilous wasps) の分布・生態について記していくつもりです.